企業経営相談・IT化相談、中小企業診断士による情報化・新規事業・補助金・コストダウン等の診断・相談・助言 : 一般社団法人長野県中小企業診断協会

2011年1月の記事

新年のご挨拶

県支部長 滝 澤 恵 一

 

明けましておめでとうございます。

私ども長野県支部は、本年4月、一般社団法人長野県中小企業診断協会として、独立した法人としての活動を開始いたします。五十有余年の県支部の歴史にピリオドを打ち、新たな歴史を歩んでいきます。こんごとも、よろしくご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。

 

 

中小企業や商店街、あるいはさまざまな組織、団体、機関などの経営支援や指導、研修をしていると、「人財枯渇」の会社や組織が多くなってしまったのではないか、「人財枯渇の時代」としてしまったのではないかと思う。業種業態、業界、市場によって違いはあるが、定型的な業務を無難にこなしていれば業績を出すことに慣れてしまっている人たちが増えすぎてしまっているのではないかと思う。

変化が常態の世の中である。自然と同じように、社会は変化を続けている。会社は生きものであり、会社を取り巻く経営環境も生きものである。変化が大きいときもあれば、小さいときもある。激しいときもあれば穏やかなときもあるが、すべてのものは変化を続けている。

会社が、さまざまな組織が、あるいは商店街が社会の中で役割を果たして生きて行くには、変化をつかみ、自らが変化していく必要がある。過去の延長で生きてはいけないのである。変化に振り回されてはいけないが、旧態依然では生きていけないのである。お客様が求めるものは大きく変化している。供給側の仕組みも同様である。需要側、供給側が互いに影響しあいながら変化を続けているのである。

会社が変化していくためには、これを構成する人たちが自ら変化していかなければならない。会社としては、社員が変化していくための機会をつくっていくことが求められるのである。

まず、何よりも、経営陣が自らを変えるという意志を持ち、成長という変化をすることである。経営者、次代を担う後継者、彼らとともに歩む経営幹部が自らを変えることである。これらの人たちに求められるのは、ひとつには、ものごとを観て判断する見識と、これに基づく意志決定、決断である。もう一つは、組織を動かすリーダーシップである。

前者は、人としての器量と言い換えてもいい。目先のことばかりにとらわれないで、ものごとを長く観ること、ものごとを多方面から、さまざまな関係から観ること、表層的なものの奥にあるものごとの本質をつかむこと、そして、これらのことからめざすものとして社員が共鳴し共有でき、社会、お客様が支持できることを高く掲げることができるかどうかということである。この掲げるものは、幻想ではなく、自社の力、経営環境や社会の変化をつかんだものである必要がある。

後者においては人徳とコミュニケーションの力である。人徳とはよく使われる言葉であるが、難しい言葉ではある。その人が醸し出す人間的な魅力とでもいうものであろうか。器量とも関わってくるし、その人が生き抜いてきた経験とも関わってくる。

コミュニケーションにおいては語る力、聴く力、観る力、率先垂範することなどが必要である。経営者だけが頭の中でわかっていても組織は動かない。リーダーがわかっているだけでも人々は動かない。伝わらなければならないのである。語ることである。しかし、語っていることが心の奥からのものでなく、口先だけでは思いは伝わらない。意志が組織に伝わっているがどうかを観ることも必要である。言っただけでは伝わっているかどうかわからない。それには現場を観ることであり、現場の声を聴くことである。お客様との接点を観て、お客様の声を聴くことも大切である。

また、どんなにすばらしいことを語っても、語っている本人の行動が違っていては、人はついてこない。心と言葉と行動が一致していることである。

これらの実践は難しいが、意志を持って継続することである。一歩一歩、できるように自分を鍛えていくことである。これらの実践ができたかとどうか、毎日、何度でも反省することである。これを積み重ねることである。

経営も仕事も人の行為である。人も会社も、地域も成長途中である。人財が育ち続けなければ会社は存続できない。成長できない。商店街もシャッター通りとなってしまう。農林漁業や、これらに関わる組織も同様である。商工業、観光業も同様である。人財が育ってくれば、さまざまな人財が集まってくる。会社にも、商店街や地域にも、産業にも人財が集まってくる。

 

 以上のことは、私からみなさんへのメッセージであるとともに、プロコンであり、いくつかの組織のトップをつとめる自分の課題でもある。