もの補助、持続化、IT導入…今年の3大補助金はどう変わる?

われわれが接する機会が多い3大補助金として、「ものづくり補助金」「IT導入補助金」「持続化補助金」があります。※すべて略称

平成30度第2次補正予算では、この3大補助金は「中小企業生産性革命推進事業(通称:生産性特別補助金)」として一本化されますが、3つの枠組みは残るようです。それぞれ特徴をみていきましょう。

 

★ものづくり補助金

中小企業が行う革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善に必要な設備投資等への支援です。小規模型は設備投資をしない試作品開発も支援します。

「革新的」とは「自社にもなく、他社でも一般的でないこと」であり、設備が最新型かどうかではなく、導入する設備でどんな新しい商品やサービスを開発するのかを語る必要があります。

今回はじめて当初予算化されましたが、平成30年度補正では、800億円規模で「一般型」と「小規模型」の二つが支援の中心になり、平成31年度当初予算では50億円で「企業間データ活用型」が中心となるようです。

・一般型:補助上限額1000万円(補助率1/2)、

・小規模型:補助上限額500万円(補助率1/2、ただし小規模事業者は2/3)

※2018年12月21日以降の申請・承認・認定を受けた経営革新計画、先端設備等導入計画がある場合は補助率2/3

※補助金事務局の募集概要等から察するに、2月中旬から1次公募スタート、夏以降に2次公募・・・という可能性があります。

 

★小規模事業者持続化補助金

商工会・商工会議所の助言を受けて経営計画を作成し、販路開拓に取り組む中小企業の支援です。目標は約2万者と明記しています。

補助上限額は50万円、補助率2/3は従来までと変わりません。

面白いのは、地方公共団体と商工会・商工会議所が連携して小規模事業者を支援するというスキームが新規で10億円計上されていることです。事実上の持続化補助金2次公募のような形になるのでしょうか。

 

★IT導入補助金

平成29年度補正は上限50万円、下限15万円、補助率1/2でしたが、平成30年度補正では、上限450万円、下限40万円と一気に大型化します。最低でも80万円のITツールを導入しなければならないので、小規模のHPなどには逆に使いづらくなるでしょう。29年度のように、ほぼ100%通るような補助金ではなくなり、それなりに競争率が高くなると思われます。

 

中田麻奈美

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